広報「あゆみの家」121号
2019/10/09
夏祭り (8/17) 第二あゆみの家
名前も内容も知ってほしい
八月下旬、岐阜県障害福祉課によって実施された「障がい福祉に関するアンケート調査結果」(県政モニター回答者四二六人/全四八五人:令元六月実施)にふれる機会がありました。
調査内容は、
問一『あなたは、障がいがある人に対して、障がいを理由とする差別や偏見が社会にあると思いますか』
問二『国では、平成二八年四月に「障害者差別解消法」が施行されました。あなたはこの法律をご存じですか』
問三『県では、平成二八年四月に「岐阜県障害のある人もない人も共に生きる清流の国づくり条例」を施行し、共生社会実現に向けた取組みを進めています。このうち、あなたが力を入れる必要があると思うものは何ですか』 など七問に渡っていました。
このうち問二の回答結果に驚きました。「障害者差別解消法」を内容も含めて知っている人は五九人(一三.八%)、名前は知っている人が一一四人(二六.八%)、“名前も内容も知らない”人は二五二人(五九.二%)となっていました。障害者差別解消法が施行されて三年以上が経ちましたが、約六割の人たちがこの法律を知らないと答えています。
他方で、問一に対しては、「障がいを理由とする差別や偏見」が社会に「ある」と答えた人は二〇六人(四八.四%)、「少しはある」が一九一人(四四.八%)で両者を合わせると九三.二%になります。九割以上の人たちが「差別や偏見」があると考えています。
問三の共生社会実現に向けた取組みで必要と思う項目について、最も多い回答が「障がいに関する理解の促進」(三一八人、七四.八%)で、二番目が「幼い頃からの障がいのある人とない人との交流の促進」(二八八人、六七.八%)でした。
障がいに関する理解が深まり、「差別や偏見」がないという回答が圧倒的に多くなるためには何が必要でしょうか。今から三年後に同じ調査をして、「障害者差別解消法」の「名前も内容も知っている」と回答する人たちが増えるために、どんなことが必要でしょうか。地域共生社会の実現が目指される今、さまざまな分野の人たちにそれぞれのお立場で考えて、実際に取り組んでほしいと願います。
前述の岐阜県条例の第一条は、次のようにその目的を掲げています。
「この条例は、・・(略)・・障害を理由とする差別を解消し、障害のある人も障害のない人も分け隔てなく共に安心して暮らせる社会(以下「共生社会」という。)の実現を図り、もって県民の福祉の増進に寄与することを目的とする。」
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